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妖怪ショップ ゲゲゲ

ゲゲゲのクラフトマン。

近くの公園に生えている松の木。形がまるで鬼太郎の家だが、自然とこの形になったという。

鳥取県境港市にある観光地、「水木しげるロード」の一角にその店はある。
漫画ゲゲゲの鬼太郎に出てくる「一反もめんが」軒下を泳ぐその名も「妖怪ショップ・ゲゲゲ」。

店の中では主の野々村久徳さんが、手のひらサイズの小さな妖怪たちを生き返らせている。型から作り込み、生み出される妖怪たちは、髭の一本まで精密に再現されているが、すべて彼の手作りなのだ。

20年前このロードが出来た頃、ゲゲゲの鬼太郎の作者である「水木しげるさん」と会話をするうち、町興しと兼ねてここにしかないグッズを作ろうという話になり、それ以来、本業の電気工事業の傍ら、時間を見つけてはキャラクター作りに取り組んできた。

水木さんも地元に帰るたびにこの店に足を運び、都合80回以上は訪れたという。
1年ぶりに顔を出したこの日は、週末ということもあり、店の中は観光客でごったがえしていた。気に入ったグッズを買い求める家族連れ、妖怪の覆面をかぶって記念写真を撮ってもらう幼い子供たちが、思い思いにはしゃいでいた。

大勢のお客に笑顔で応対するおかみさんをよそ目に、奥の作業場では黙々と野々村さんがキャラクター制作に励んでいた。この日手掛けていたのは、妖怪たちではなく、人気アニメのキャラクター「名探偵コナン」であった。
店で売るのではなく、腕を買われて他の自治体から制作依頼があり、この日の作業となったとのこと。

また野々村さんは地元出身の写真家、植田正治氏と親睦のあった某有名男性アーティストとも交流があり、時折ふらっと立ち寄るという。作業場も兼ねた小さな店のため、客を迎える場所もなく、片隅にある長椅子で会話を楽しんでいるそうだ。

一般にはあまり知られていないが、彼のファンの間では知る人ぞ知る店になってしまったとのこと。あなたも運が良ければ超二枚目の彼に、ここで会えるかもしれないネ。おいっ、鬼太郎。